「つみたてNISA」に興味はあるけど、さまざまな理由でなかなか始められないという方は意外と多いのではないでしょうか。
投資を始められない理由をみてみると以下のようになっています。
1位・・・「投資をするための資金が不足している(59.3%)」
2位・・・「どのように始めたらいいか分からない(58.3%)」
3位・・・「投資についての勉強の仕方が分からない(55.0%)」
私もなかなか始められなかったうちの一人で知識ゼロからのスタートでしたが、現在は「つみたてNISA」運用2年目で、他に米国ETFなどにも投資をしています。
同じような理由で躊躇している方に向けて失敗しない始め方をわかりやすく解説していきます。「つみたてNISA」を始めるきっかけにしていただければ幸いです。
投資の心得3つ
投資の成果をより高めるため、失敗しないために「つみたてNISA」を始める前に最低限これだけは心得ておきましょう。このことを理解しておけば、とくに知識がなくても始めることができます。
1.長期
つみたて投資は短期的に利益をあげることを目的としたものではありません。長期的な経済成長にもとづくリターンを得ることが目的ですので、長期目線でコツコツ投資を継続していくことが重要です。
過去データでも実証されているように長く続ければ続けるほど複利効果など恩恵もあり利益を得られる確率がアップします。
2.分散
投資には「卵は一つのかごに盛るな!」という格言があります。かごを落としてしまうことなどを想定して卵をいくつかのかごに分けてリスクを分散するべきという考え方です。
1つの銘柄などに集中投資するのではなく複数銘柄に分けて投資することでリスク分散の効果を意識しましょう。つみたてNISAの対象商品はインデックスファンド(複数企業の株などの詰め合わせセット)なのでそれだけでも分散効果があります。
3.低コスト
つみたてNISAの運用コストとして投資対象商品ごとに設定された手数料(信託報酬)がかかります。同じ株価指数に連動する似たような商品でも手数料が大きく異なる場合があります。わずか数%の差ですが長期運用していくと運用成績(利益)に大きく影響してしまいます。投資商品を選ぶ際は手数料(信託報酬)を十分考慮しましょう。
手数料(信託報酬)…0.2%以下を基準に商品を選ぶことをおすすめします。
「つみたてNISA」を始めるための失敗しない簡単3ステップ
ステップ1:証券口座を開設する・・・どこで開設するかが重要
ステップ2:投資銘柄を選ぶ・・・低コストを意識することが重要
ステップ3:積立設定をおこなう・・・生活状況に適した金額から始めることが重要
それぞれの項目について詳しく解説していきます。
ステップ1・・・証券口座開設
結論からいうとネット証券一択です。キャンペーンを利用するとお得に口座開設できます。
証券口座はどこで開設すればいいの?と悩む方も多いのではないでしょうか。ネット証券、銀行、証券会社などが選択肢となりますが、コスト面からみてどこで口座開設するかが非常に重要になります。
銀行や証券会社のほうが相談できるから安心と思うかもしれませんが、その分ネット証券に比べ手数料が高くなっている場合が多いのであまりおすすめできません。
★おすすめのネット証券
口座開設数、人気ともに1位と2位のSBI証券と楽天証券がおすすめです。どこで口座開設するか迷う方は順位で選んでもまったく問題ありません。選ばれるのには理由があります。
ポイント付与率などでよく比較されていますが、付与率などは頻繁に改定されますのでそこにこだわる必要はありません。まずは投資を始めるということが最優先の目的です。
楽天経済圏(楽天サービス)をよく利用する方は楽天証券を、そうでない方はSBI証券という考え方でもよいでしょう。
◎楽天証券の口座開設はこちら
◎SBI証券の口座開設はこちら
ステップ2・・・投資する銘柄を選ぶ
口座開設をしたら次は投資銘柄選びですが、初心者の方は何を選べばいいの?となるでしょう。
銘柄選びのポイントがいくつかありますので紹介します。
- 投資先:米国または全世界を選ぶ
- 運用方法:インデックスファンドを選ぶ
- コスト:手数料(信託報酬)の低い銘柄を選ぶ
- 人気度:純資産総額が大きい銘柄を選ぶ
選ぶポイントが理解できたとしても実際どれなの?となるかもしれません。その場合はランキング上位の商品から選んでおけば問題ないでしょう。理由はランキング上位の商品であれば銘柄選びのポイントをすべてクリアしていますし過去の運用成績も優秀だからです。
★つみたてNISAランキングから選ぶ
◎楽天証券
順位 | ファンド(銘柄) | 投資先 | 手数料(信託報酬) | 純資産額(億円) |
---|---|---|---|---|
1位 | eMAXISSlim米国株式(S&P500) | 米国 | 0.0968% | 19788.68 |
2位 | eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー) | 全世界 | 0.1144% | 10217.10 |
3位 | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | 米国 | 0.162% | 8668.49 |
4位 | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 全世界 | 0.195% | 2732.12 |
5位 | eMAXISSlim全世界株式(除く日本) | 全世界 | 0.1144% | 2384.86 |
◎SBI証券
順位 | ファンド(銘柄) | 投資先 | 手数料(信託報酬) | 純資産額(億円) |
---|---|---|---|---|
1位 | eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー) | 全世界 | 0.1144% | 10137.17 |
2位 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | 米国 | 0.0938% | 8521.53 |
3位 | eMAXISSlim米国株式(S&P500) | 米国 | 0.0968% | 19571.34 |
4位 | SBI・全世界株式インデックス・ファンド | 全世界 | 0.1102% | 1015.38 |
5位 | SBI・V・全米株式インデックス・ファンド | 米国 | 0.0938% | 1434.23 |
※ネット証券ごとに取扱商品が若干異なります。またランキングは変動します。
ステップ3・・・積立設定
投資銘柄が決定したら、あとは積立設定をすれば完了です。
それぞれの設定手順を解説していきます。
一度設定してしまえばあとは自動で積立してくれるので運用管理が非常に楽になります。もちろん設定は途中で変更することもできます。
積立金額については無理のない範囲で設定しましょう。生活状況は100人いれば100通り、投資も同様です。無理をして誰かの真似をする必要は全くないのです。
不測の事態にそなえて十分な安全資産(現金・貯金)は残しておきましょう。これはリスク分散の基本です。
ネット証券をより快適に利用するには
ネット証券をより快適に利用するにはいくつかポイントがあります。ひとつは系列の銀行口座と連携させること、もうひとつはクレジットカード積立を利用することです。
ポイント1:系列銀行口座との連携
◎楽天証券→楽天銀行
楽天銀行の口座開設はこちら
◎SBI証券→住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行の口座開設はこちら
証券口座を開設するときに系列銀行口座も同時に開設することをおすすめします。キャンペーンを利用するとお得に口座開設できます。
すでに楽天銀行や住信SBIネット銀行の口座をお持ちの場合はその系列のネット証券を選ぶとよいでしょう。
ポイント2:クレジットカード積立
◎楽天証券→楽天カード
楽天カードの申し込みはこちら
◎SBI証券→三井住友カード
三井住友カードの申し込みはこちら
すでに楽天カードをお持ちの方は楽天証券を、三井住友カードをお持ちの方はSBI証券を選ぶとよいでしょう。
新たにクレジットカードを申し込む場合は、キャンペーンを利用するとさらにお得になります。審査に時間がかかる場合がありますので早めに手続きすることをおすすめします。
成功へのカギは長期で投資を継続すること
ある調査によると投資の運用成績が最も良かった人の属性は次の通りです。
1位・・・「亡くなった人」
2位・・・「運用しているのを忘れている人」
何もしないで放置していた人の成績が最も良かったということになります。このことから長期で投資を継続することがいかに重要かということがわかります。実際に投資期間が長ければ長いほど運用成績が良くなるというデータもあります。
長期で投資を継続するために以下のことに注意しましょう。
- 過度な投資をしないこと
過度な投資⇒投資資金が尽きる⇒継続できなくなる - 日々の値動きを追いかけないこと
株価が下がる⇒資産が減る⇒不安になる⇒投資をやめてしまう - ネットやYouTubeなどの情報に惑わされないこと
株価暴落などのネガティブな情報⇒不安になる⇒投資をやめてしまう
長期で投資を継続することが成功のカギとなります。ゴールはあくまでも10年、20年、30年先にあることを意識して無理のない範囲で続けていくことが重要です。そうすれば、おのずと高い確率で成果を得られることになるのです。
まとめ
なにか新しい事を始めようとした時、わからないことや不安もあり躊躇することは誰にでもあることです。それは投資に限ったことではありません。しかしそのハードルを越えるかどうかによって見える世界も変わってきます。
投資には元本が保証されない、短期的には資産が減るなどのリスクがあります。しかし「つみたてNISA」は制度を理解し適正におこなえば将来的に高い確率で利益を得られるということもまた事実です。
また、投資はあくまでも自己責任ですので、最終的には自分で判断しその判断に責任を持つということも必要です。
リスクもふまえ、これらのことを十分理解したうえで、これから投資を始めようという方のお役に立てれば幸いです。
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